strawberry

15周年にNEWSで作詞した記念曲。


聞く前に歌詞を読んで、誰が書いたか当ててみたんだけど、何となくどこが誰の書いた詞か分かるんだよ(笑)

それくらい、それぞれの性格とか作詞の特徴が現れた一曲。

優しいアコースティックギターの音に、優しいNEWSの言葉が、優しい歌声と共に乗る優しさに溢れた曲。


この曲の最大に面白いところは、四人とも終着点は、"NEWSの記念日"なんだけど、アプローチの仕方が全く異なること。(と私は感じてる)


まっすーは「7月4日に生まれた僕」っていう歌詞から分かるように、NEWSを構成する一人である自分という人間の"誕生"という記念日。

シゲは、「夢を語り合う同志 繰り返す青春を」という歌詞から、NEWSという青春を共に過ごし、共に夢を追いかける"同志=メンバーとの出会い"に対する記念日。(因みにシゲはラストサビで結婚っぽいワードを出してるので、この意味合いだけじゃなさそう)

慶ちゃんは、"愛言葉"とか"ありふれた出会い""必然"っていうワードから、少し恋愛寄りな印象を受けるので、ファンを恋人に見立てて、"恋人のようなファンとの記念日"と仮定しようと思う。

テゴは「僕たちは航海へ」から察するに、人生という航海そのものを指して、"自分の人生そのものであるNEWSの記念日"ってことかな。テゴって人生を航海に例えることが多くて、美恋か幸福の挨拶でも、自分達の歴史を"沈みかけたこともあった(実際使ってた言葉は多分違った)"と言ってたのが印象に残ってる。なので今回も人生になぞらえてるんだと思う。


この曲は歌い方も、私的にポイントが盛り沢山なのですが、まずは歌詞から。


先にも述べた通り、「7月4日に生まれた僕」とまっすーは自分の生まれた日について歌ってます。他の三人がもっと抽象的なものを描いてるので、最初少しこの節だけ浮いてるように感じたのですが、紐解いていくと、テゴが"人生"という似たものについてフォーカスしてて、二人の違う点は"人生"を全体的に捉えてるか、その始まりである"生まれた瞬間"を切り取ってるか、という点なので、全体を通して再度見てみると、ちゃんと一つの曲になってるんだよね…

(因みにシゲも最後まで歌詞を追うと、友とパートナーという人生を追ってる感がある)


「愛し 愛され過ごしてきた」

まっすーを見てると間違いなくそうなんだろうなって思わされるくらい、愛に溢れた人。


"美味しいご飯""朝はパン"

ご飯について触れるなんて、まっすーだ‼︎ってホッコリする部分もありつつ、忙しい朝に朝ごはんを家族で食べるって、今の時代においては幸せを表す一種の情景だと思うんだよね。だから、まっすーだからこそ食い意地‼︎(笑)ってなる反面、幸せを想像して温かくなる。


続くシゲパートでは一気に青春の1ページに飛ばされる。

「夕日染まる影法師」

影ではなくて、"影法師"っていう単語を使うあたり、シゲの単語のレパートリーの多さに驚かされて、日本語の綺麗さを知ってることに尊敬の念をもつ。


「夢を語り合う同志」

"同志"っていう単語をあえて使うのが、シゲの世界観を感じる。仲間とか友とか言い方は色々あると思うんだけど、そこはあえて、"同じ志を持つ仲間"つまりメンバーのことを指してるのかなって思う要因。

この"影法師"と"同志"が音としても、語呂が似ていて気持ちがよい。


前述した通り、テゴは人生を航海と捉えてる部分があると思うんだけど…

「その運命が呼ぶ方へ」

テゴはNEWSになれた自分の人生を運命だと思ってくれてるのかなってジンとする。

「この歌にのせて」

ここに誰かに何かを伝える術として歌を入れてくるあたり、彼の人生において"歌"との出会いっていうのは、私たちの想像を遥かに超える大きなものなんだろうと思わされます。

「Back to the day」

二番にもう一ヶ所出てくるんだけど、他のメンバーが誰も英語の歌詞を入れてないなか、テゴだけが英語を使ってるのも面白い‼︎ 元々まっすーは英語よりも擬音語とかでホワッとした歌詞書きがちだし、慶ちゃんは素直で真っ直ぐな言葉が多くて、あまり英語を入れるイメージはない。シゲはオールマイティーだけど、特に今回は日本語の美しさを意識した言葉選びが多くて、英語を使おうと思ったのがテゴだけだったのね。でも、それがちょっとアクセントになってるので、少しだけ入る英語がちょうど良かったのかも‼︎


「ありふれた出会いに感謝して 目の前に君がいる 意味あって必然だね」

いつも通り、慶ちゃんらしくて素直で真っ直ぐな温かい歌詞だなと思います。"ありふれた出会い"を"必然"だと言える慶ちゃんが素敵だなって思える。さすが社交性おばけ(笑)


"暗闇"に迷って"月"を見上げたら"未来"へ導かれる。捻ってなくて真っ直ぐだからこそ見える綺麗な情景もあって、コヤシゲの作詞の仕方は本当に対局だなって、いつも思う。


「ギターに合わせ歌い出す俺 今日も悪くない」

一番で捻った綺麗な情景を描いたシゲだけど、ここは珍しくとても等身大で言葉も砕けてる。

「じぁあ君はどうよ」

じゃあってことは相手に自惚れてた自分を否定されたのかな?(笑)

等身大で砕けた言葉遣いでも、何となく情景が浮かんでくるのはシゲらしいなと思う。

というか、この後に続く歌詞の私的見解が正しいのだとすれば、デビュー当時自分がエリートだと信じて疑わなかった過去の天狗だった自分を描いてるのかなって思ったりする。

「季節外れの9月のいちご 誰にも真似できない思い出の味」

この辺りの表現は詩的で、前2行に比べてシゲの歌詞っぽさが強い。9月のいちごがNEWSを指してるのは間違いないんだけど、この"いちご"って、多分昔のNEWSのことなんじゃないかな?今回の15thコンサートで感じたのは、いちごのないショートケーキと言われた彼らが、ならばとファンをいちごに見立てて完成させたのが今のNEWSという大きな大きなショートケーキ。なら、いちごのあるショートケーキってことは、昔のデビュー当時のNEWSなんではないかな… だからこそ、それは"誰にも真似できない思い出の味"なんだと思う。

その次に続く慶ちゃんの歌詞との繋がりが余計にそう思わせる。


「積み重ねた過去があって かけがえのない現在になって」

音としては両方"いま"と読むんだけど、この"積み重ねた過去"っていうのが、"思い出の味"って部分に繋がる、NEWSの過去ってことなのかなって… そして、両方"いま"って読むのは、そんな大切な過去が、更に大切な現在を生んでるっていう慶ちゃんの強い思いなのかな


「愛言葉、道しるべに歩いていきたい」

"道しるべ"という言葉が、今この時だからこそ、慶ちゃんにとって、アイドルとして初心に戻ってまた頑張りたいという、慶ちゃんの決意の表れなのかなと感じました。


「チョコレートの板のボコボコ…」

この一節、とってもとっても増田さんらしいなと思う。実際には、製造過程で出来るのか、分かるために意図的に作られてるのかは分からないけども… でも、そのただの何気ないチョコのボコボコに注目して、それを後付けで、人の優しさを加えたって考えが浮かぶのがとても温かい増田さんらしいし、冒頭とも結びつくけど、増田貴久という人間が温かくて幸せな家庭で育ったんだろうなって想像する。


「時は流れて もうone day」

ここが一番で言ってた、テゴだけが使ってる英語のもう一ヶ所


「でもここにいるのはなんで 愛する人のため」

何回目かにこの曲聞いてた時に、味スタの15年前の自分へのテゴのメッセージを思い出して、道歩きながら泣きそうになった…

"ファンを幸せにする使命があるから、もう自分だけの手越祐也じゃありません。常に感謝し、常に笑顔で"

色んなことがあったし、本人の性格なんてそんな簡単に変えれるものじゃないし、変わっていいものでもないと思うし… いつも大きなことを言う人ではあるけど、実現してきたことだってちゃんとある訳で… そんな彼がアイドルとして生きる覚悟を新たに表明したように感じた、彼らしい真っ直ぐで明るい、でも常に笑顔なんてなかなか自分に厳しい表明だったと思ってるので、"愛する人のため"っていうフレーズが、ご挨拶と被って凄くグッときた。


"愛とありがとう"

増田さんらしいチョイス。

「願いを描いて今 届くかな 届くといいな」

願いを叶えるんじゃなくて、同じ意味だけど、届くっていう単語を選ぶのが、増田さんらしいかなって思うのは愛言葉の影響かな?

つまり他力本願に取れなくはないけど(笑)

でも、その他力本願感が競争心の強くない、優しいまっすーらしさを感じさせるのかもしれない。それと同時に、後に続く人と共に生きてきたっていう増田さんの考えに繋がるのを感じられる。

「一人で出来たことなんて 10もなかったのかも 生まれた感謝を この歌で」

最初の7月もそうだけど、読み方が"しち"とか"とお"なのも地味に好き❤︎ 増田さんの吐息王子を堪能しやすい音‼︎ そして、前のフレーズから一貫して続いて、ここでもまっすーは誰かの助けを借りてここまできた。今という時間は、10も出来なかった自分を助けてくれた、足りない数字を埋めてくれた周りの人がいたから存在する。その全てへの感謝を歌に込めてる。

※これ少プレのシェアハウス回見てから聞くと、何だかテゴマスの関係を表してるようで泣きそうになる


「午後3時のベル 合図で叫ぶんだ 「ありがとう 愛してるぜ」」

最初の言い回しはシゲっぽいのに、台詞は砕けててコンサートの時のシゲみたいな親近感のわくフレーズ。

からのシゲ節炸裂(笑)

「聖なる4合わせの庭 咲き誇る白い花 みんなの声に包まれ 今日は記念日」

最初は友情を語ってたシゲだけど、このフレーズでは結婚式を描いてるように聞こえる…

にしても"白い花の咲き誇る4合わせの庭で、仲間の声に包まれて行われる結婚式"なんて、幸せの象徴でしかない‼︎


「待ちわびたこの瞬間 今日は記念日」

デビューから波乱万丈の歴史を歩んできたNEWS。15周年を目指して走ってきた訳では決してなくて、あくまで通過点であることは間違いないと思うけど、それでも15年という短くはない年をNEWSとして過ごしてきた記念日という一つの指標は、それは"待ちわびた"んだろうな…

そして、"この瞬間"という一瞬の時を"記念日"として捉えられるNEWSの、今という一瞬一瞬を大切にして未来に繋げる覚悟が伝わってくる最後の一文にさらに感動して締められるこの曲。


そしてここまできて、ようやく歌声の方に触れられる(笑)


まず、愛言葉とは打って変わって、アコギの音が柔らかく響く、少プレじゃないけど本当に夕陽の似合う曲調。

この手の曲は増田さんが、絶妙に吐息を混ぜ込んできて吐息王子になるので、増田さんにメロメロになるんですよ…


歌詞の部分でも書きましたが、まず「7月4日」の読み方が"しち"なのが好き❤︎

それで吐息王子降臨してるから最高‼︎

"ぼく"の"く"と"愛し"の"あ"の繋がりも好き‼︎


これも既に記載済みだけど

"影法師"と"同士"のリズムも良い(o^^o)


増田さんの場合良い意味だけど、混ざり気のある増田さんの声と、透明度100%な手越さんの声の対比もこのグループの面白いところなのかなって改めて感じます。


慶ちゃんの歌い方は、喉を絞るのでやっぱり良くも悪くも苦しそうで…

でもだからこそ、悩む描写とか感謝する言葉が入った歌詞を歌うと、切実さが伝わってくる。元の発音がしっかりしてるので、ある程度絞ってしまっても、歌詞が紛れないのも慶ちゃんの良きところかな。最近特に歌唱力を上げてるのでこのまま期待してます‼︎


ちょっとぶっきらぼうな歌詞に、シゲのあの独特な声が優しく重なる。


"ボコボコ"の発音が好き❤︎

あ音言葉を歌う時の増田さんの息の吐き具合が絶妙なんだよねー

一番良い例がmadoromiの二番にあるからその内書きたい…


"時は"の出だし"と"、"なんで"の"でぇ"←"ぇ"が大事

ここの吐き方は、ここまで芯の通った歌い方してきたテゴの優しさが入ってくる貴重なパート❤︎


この曲がアコギメインだから全体的に優しくて、その中でもサビ以外は低めだから、メンバーの歌の聞こえ方もサビ以外の方が優しくて、サビは盛り上げていくのに音が高くなる感じがするんだけど、ここまで優しさの塊で歌ってきたまっすーが少し強めになるのがここのサビ。


そんな中でも"届くかな 届くといいな""十"のフレーズで吐息が入ってくるのは、吐息王子増田氏の素晴らしい技術‼︎


同じくシゲもサビはキーが高くなるので、盛り上がると同時に優しさは薄れる。

そんなシゲとは全く違う性質の声のテゴが入ってきて、最後の最後でこの曲初の一人じゃないパートが入ってくる。

今までにも完全分担の曲はあるにはあるんだけど(一番分かりやすいのが勿忘草)、何となく勝手に愛言葉を想像してたから、サビをソロできたのは意外だった‼︎ そんな中で最後の最後だけ入ってくる、性質の全く異なる、けど音域的には実は近い、最近めっきり増えた末ズのハモが入ってくるっていう、これはこれで一つの綺麗なまとめ方。

愛言葉のイメージが強かったからか、アコギベースとか、結構バラバラな記念日へのアプローチの仕方とか、歌割とか、良い意味で予想を裏切られた記念曲だったなー